加藤(以下) はい。では、久しぶりの対談です。今日は何を話すの?
伊藤(以下) とりあえずね、ほんとは僕がコラムを書こうかと思ってたんですが、まったくキーボードを打つ手が動かなくなって。
どういうこと。
そういうことないですか?一字も打てないんですよ。
文章が浮かばへんってこと?
そうそう。時間だけが過ぎ去っていくねん。もうこうなったらバンドのリーダーと一緒にこの問題を解決するべく、加藤君の事務所に来たわけです。
そんな理由で来られても、なんか対処できひんわ。
いやいやいやいや。そんな理由できたわけじゃないですよ!そもそもは加藤君のレコーディングをするためにきたんやん!
そうやった。さっきレコーディングしたね。上手く録れた?
上手く録れたよ。窓の外を走るバイクの音まで録れた。
あかんやん。
いやいや臨場感たっぷりに録れたってこと。
そか。まあ、一生懸命歌いました。で、これは、ワンマンライブで発売されるわけですが、なんと今回は僕の弾き語りだけではなくて、メンバー4人がそれぞれソロ楽曲をレコーディングしてアルバムを作るという壮大な企画です。伊藤君はちゃんと作ってるの?
まだぜんぜんやってません。
あかんやん。大丈夫なん?
まあ、その気になったらあっという間にできるから。
ほう?
まだその時期じゃないってこと。
ふーん。ありちゃんとか、森さんとか楽しみやねえ。
ほんとやね。それぞれの人がどういうふうに作業を進めているか全く情報が入ってこないのでどうなってるのか楽しみ。
とりあえず、僕はもう今レコーディング終わったので、一抜けです。
いいな、すぐ終わるから。弾き語りはいいな。
まあね。でも曲創るのに時間かかってるから。
昔の曲やん。
まあな。
まあでも、すぎやまこういちも言ってたけど、五分で曲ができたとしてもそれは五分でできたんじゃなくて、自分のこれまでの人生プラス五分で作ったってことやって。
おおお!名言や!すぎやまはやっぱりいいなあ。
だから34年かかって、やっとできたってわけやね。
うむ。とはいえ別にみんな曲をつくるわけやから、大変さはかわらんのやけど。まあ、伊藤君も頑張ってね。
まあがんばりますので、みなさんお楽しみに。
※この日のレコーディングの写真はこちら!
で、我々ロボピッチャーも久しぶりにガッツリのリハーサルにいそしんでいますが。
ワンマンですな。
ワンマンです。そうです。だいぶ頑張ってますよ。今ね。
ほんとに。
いや、ほんとに久しぶりに練習に必死です。
なんせ曲が多いので、ライブでは全曲できるわけじゃないから、選曲だけでもものすごく時間がかかるんですよ。
ああ、な。あれな。
加藤君はいつもあんまり選曲にかかわらへんね。
うん。苦手やねん。自分の子は全員可愛いから。
それは僕だって可愛いけどさ。えらばなあかんやん。
だいたい森さんか伊藤君が選んでくれて、それを僕とありちゃんがみて感想いう感じですよね。
そやね。まあ、ある意味バンドの中でも客観的に見れる立場にいるって言うか、全体の音作りをする二人なので、選曲もまあできるというか。
それはほんとに助かります。自分のソロの時の選曲とかほんまに辛い。
ああ、ソロか。どうやってるの?
なんとなく直前に決める。決めずにステージに上がって、ステージで考えたりもするよ。
いいよなー弾き語りは。ロボピッチャーは事前に曲順の仕込みをするから、あとからは変えにくいし。
まあ、そんなこんなで、今はワンマンの選曲をしていると。
そういうことです。選曲番長です。
よろしく。
で、まあ、今後のことはありちゃんとか森さんとかにもちょこちょこ報告してもらおうと思います。それぞれのソロの進み具合とかね。
そうですね。みなさま宜しくお願い致します。
そして、これを読んでいる人はとにかくワンマンライブに来てください。
来てください!
加藤君さっきから合いの手しか入れてへんやん。
うん。そういうコンセプトやねん。
しらんわ。
うん。
とにかく、そんなこんなで、ロボピッチャーの久しぶりのワンマンライブ「廃盤記念ライブ!」をお楽しみに!
廃盤についてははなさんでいいの?
それについて話すと悲しくなるからまた今度。
了解。
それではまたー。
またー。
ロボピッチャー CD廃盤記念ワンマンライブ!
■ 2009/8/19(水) 東京・下北沢440(four forty) ■ 2009/8/22(土) 京都・CLUB METRO |
一年かけて配信のみで楽曲を発表してきて、合計8曲配信して、ふうやっと一息と思ったときにこれまで出した4枚のCDが廃盤になるというニュースが飛び込んできました。
なんか不思議なタイミングで、おもしろいなーとか思ったり、その後に意外に落ち込んだりしたり。
まあ、しかし、振り返ってもしかたありません。
われわれは少しでも新しく、少しでも芯に近い音楽を生み出し続けていくしかないのです。
廃盤のニュースに対して「おうおう! わかったよ! やってやろうじゃねえか! 」っていう決意の表れの「廃盤記念ワンマン・ライブ」です。
べつにやけくそになっているわけではありません。
未来へ向けての、ささやかなる反逆の一歩目です。
とはいえ、これまでの曲が全く手に入らなくなるかと言うとそんなことはありません。
recommuniで、全曲購入することができます。音質だってべつに劣化なんぞしやしません。
こんな風に、音がデータとしてやり取りされていくと、「なあんだ、結局僕らが作ってきたものってゼロワン変換されてしまうデータなんだなあ」とか感慨に耽ったりもするけれど、それがたかがデータだからといって価値がないわけじゃない。
僕らはそのデータのために必死で音を奏でてきたし、そこでささやかなマジックも生まれた。どんな風に変換されようとそこに注ぎ込んだ熱量は一定なはずです。
とにかく僕らには道が必要で、とにかく僕らは音楽を続けたくて、とにかく音が出したくて集まった四人組です。
どんなカタチであろうとも、石にかじりつくみたいにバンドを続けてやろうと目論んでおります。
廃盤の悲しみをも飲み込み、さらに強くおおらかに。
ぼんやりとだけど、なんとなく前の方へ。
ロボピッチャー、8年目のワンマン・ライブです。
どうぞお越しください。
ロボピッチャー 加藤隆生 |
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